はいどうも、
オレを突き動かすものの正体を考えてみた、
使用上の注意です。
子供の頃から“家の手伝い”が大っ嫌いだった。
別に親が自営で店の手伝いをさせられてたとかではなく、
単に掃除や洗濯などのいわゆる家事手伝い、だけれども。
友だちと遊んでいたい、とか面倒くさいとか、
まぁロクでもない理由だったことは否定しないけど、
とにかく家事を手伝うことが嫌で嫌でしかたなかった。
周りの友だちを見回してみても、多分
オレ以上に家事を手伝ってた奴はいなかった、と思う。
そして、オレ以上に家事を手伝わなかったときの
ペナルティが重かった奴もいなかった、と思う、多分。
いや、まぁどうせそれはガキの思い込みでしかなく、
多分オレ以上に家事を手伝い、ペナルティを背負って
小学生生活を送ってる奴はゴマンといたんだろうけど、
少なくともオレの知りうる範囲では見つからなかったという。
干してある洗濯物を取り込まなかったという理由で
飛び蹴りを食らう家庭とか、普通なのかね?
あと、部屋掃除をしていなかったという理由で
部屋にある一切合財を2階の窓から全て放り投げられる
家庭とか、意外と普通なのかね?
まぁ我が家の家庭環境及び親の躾に対する考え方が
尋常かそうでないかの判断はさておき、当時のオレの中で
家の手伝いは“親に怒られないために”イヤイヤ取り組む
ある意味苦行というか修行というか精神鍛錬というか、
何しか“嫌なこと”だった訳で。
齢を重ねるとともに“嫌さ”は徐々に薄れていく、
と思いきやそうでもなく。むしろお決まりの反抗期と
相まって嫌悪感はより増えていったような。
でも、やっぱり親が怖いのだからしようがない。
当然嬉々として取り組んだ家事手伝いよりも
危機を感じながら取り組んだ家事手伝いの出来が
良くなるはずもなく。
手を抜いては叱られ、叱られては不貞腐れ、
不貞腐れては家を追い出され、
おぉ、結構暗い子供人生だ、オレ。
で、長ずるに来年で30才の良い年した大人になった今。
結婚して嫁を迎えるまでに一人暮らしも経験したんだけど、
月並みに親への感謝を感じなくもないシーンが幾度か。
洗濯のやり方とか掃除のコツとか料理の基本とか、
家事手伝いを無理やりさせられてある程度はできた。
それだけに人並な生活を送ることができたわけだね。
まぁ社会人2年目から始めたオレの一人暮らし生活が、
大きな破綻もなく続いたのはやはり親の躾が理由として
大なるかな、というのは否定しがたいような、そうでもないような。
なぜ曖昧な言い回しに終始するのかといえば、
親に対する率直な感謝を表するにはあまりにも
万機公論に開かれすぎたメディアであることがひとつ、
加えて結局一人暮らし中の家事作業についても
“やらざるを得ん”という切迫した必要性があったからという
ことがもうひとつ、理由としてあげられよう。
子供時代の家事手伝いが“親に対する畏怖”なり
“精勤しなかったときの処罰に対する恐れ”を原動力としたもので、
数年前までの一人暮らし時代の家事作業は“生活を成立させる
ために必要不可欠な作業という認識”を原動力としていた。
その両者に共通する要素は、“受動的受忍”。
積極的に家事が楽しいからとか、むしろ趣味です(キリッ とか、
そういう類の明るい前向きポジティブリーズンは、
家事作業に対する動機形成に全く用を足さなかった、現実。
結局“イヤイヤやってる”感を拭うことはできず、
洗濯物がたまったから、風呂の汚れが限界を超えたから、
空腹に耐え切れず、ホコリが誇りを汚すレベルに達したから、
などなど、消極的動機による家事労働の連続だった。
しかるのち、生涯の伴侶を娶った今となって、
当然ながら家事労働からの逃走を実現できるほどの
身分にも地位にもポジションにも立場にもいないオレとしては、
日々せっせと家事労働に勤しまなければならぬ。
日頃汗水たらして仕事に励む国民の疲れを慰労し、
体を休めて心身のリフレッシュに努めよとの、有り難い
お上の取り計らいに逆らってまで、今日も家事労働。
洗濯をし、風呂掃除をし、お米を研ぎ、洗濯物を取り込み、
たたみ、しまい、etc…。
そんな休日に改めて考えるに、家事労働に
対する嫌悪感は不思議と和らいでいた。
というか、嫌悪感を感じずにという表現は正確でない。
より厳密に表すならば、何も感じず流れとして家事労働に
勤しむオレの姿があった、いつの間にか。
当然面倒な作業であるには変わりないのであって、
進んで積極的に嬉々として取り組む類の事柄ではないが、
それが家庭生活を円満に進めるのに必要な作業である
との認識はこの1年とちょっとの結婚生活で得た貴重な教訓だ。
どうせやるならケンカする前にやっとけ、ってね。
だって、嫁を怒らせると怖いモン。
結局、オレが突き動かされるものの正体は多分、
恐怖なんだろうなぁ。みたいな。
あと、自分のアンダーシャツからオヤジと
同じ臭いがしたことが、ショックだった。
というか、おののいた。
まぁそのへんの老化に伴う体質の変化については
華麗にスルーしようと思う。
加齢臭だけにね。
それじゃ。
オレを突き動かすものの正体を考えてみた、
使用上の注意です。
子供の頃から“家の手伝い”が大っ嫌いだった。
別に親が自営で店の手伝いをさせられてたとかではなく、
単に掃除や洗濯などのいわゆる家事手伝い、だけれども。
友だちと遊んでいたい、とか面倒くさいとか、
まぁロクでもない理由だったことは否定しないけど、
とにかく家事を手伝うことが嫌で嫌でしかたなかった。
周りの友だちを見回してみても、多分
オレ以上に家事を手伝ってた奴はいなかった、と思う。
そして、オレ以上に家事を手伝わなかったときの
ペナルティが重かった奴もいなかった、と思う、多分。
いや、まぁどうせそれはガキの思い込みでしかなく、
多分オレ以上に家事を手伝い、ペナルティを背負って
小学生生活を送ってる奴はゴマンといたんだろうけど、
少なくともオレの知りうる範囲では見つからなかったという。
干してある洗濯物を取り込まなかったという理由で
飛び蹴りを食らう家庭とか、普通なのかね?
あと、部屋掃除をしていなかったという理由で
部屋にある一切合財を2階の窓から全て放り投げられる
家庭とか、意外と普通なのかね?
まぁ我が家の家庭環境及び親の躾に対する考え方が
尋常かそうでないかの判断はさておき、当時のオレの中で
家の手伝いは“親に怒られないために”イヤイヤ取り組む
ある意味苦行というか修行というか精神鍛錬というか、
何しか“嫌なこと”だった訳で。
齢を重ねるとともに“嫌さ”は徐々に薄れていく、
と思いきやそうでもなく。むしろお決まりの反抗期と
相まって嫌悪感はより増えていったような。
でも、やっぱり親が怖いのだからしようがない。
当然嬉々として取り組んだ家事手伝いよりも
危機を感じながら取り組んだ家事手伝いの出来が
良くなるはずもなく。
手を抜いては叱られ、叱られては不貞腐れ、
不貞腐れては家を追い出され、
おぉ、結構暗い子供人生だ、オレ。
で、長ずるに来年で30才の良い年した大人になった今。
結婚して嫁を迎えるまでに一人暮らしも経験したんだけど、
月並みに親への感謝を感じなくもないシーンが幾度か。
洗濯のやり方とか掃除のコツとか料理の基本とか、
家事手伝いを無理やりさせられてある程度はできた。
それだけに人並な生活を送ることができたわけだね。
まぁ社会人2年目から始めたオレの一人暮らし生活が、
大きな破綻もなく続いたのはやはり親の躾が理由として
大なるかな、というのは否定しがたいような、そうでもないような。
なぜ曖昧な言い回しに終始するのかといえば、
親に対する率直な感謝を表するにはあまりにも
万機公論に開かれすぎたメディアであることがひとつ、
加えて結局一人暮らし中の家事作業についても
“やらざるを得ん”という切迫した必要性があったからという
ことがもうひとつ、理由としてあげられよう。
子供時代の家事手伝いが“親に対する畏怖”なり
“精勤しなかったときの処罰に対する恐れ”を原動力としたもので、
数年前までの一人暮らし時代の家事作業は“生活を成立させる
ために必要不可欠な作業という認識”を原動力としていた。
その両者に共通する要素は、“受動的受忍”。
積極的に家事が楽しいからとか、むしろ趣味です(キリッ とか、
そういう類の明るい前向きポジティブリーズンは、
家事作業に対する動機形成に全く用を足さなかった、現実。
結局“イヤイヤやってる”感を拭うことはできず、
洗濯物がたまったから、風呂の汚れが限界を超えたから、
空腹に耐え切れず、ホコリが誇りを汚すレベルに達したから、
などなど、消極的動機による家事労働の連続だった。
しかるのち、生涯の伴侶を娶った今となって、
当然ながら家事労働からの逃走を実現できるほどの
身分にも地位にもポジションにも立場にもいないオレとしては、
日々せっせと家事労働に勤しまなければならぬ。
日頃汗水たらして仕事に励む国民の疲れを慰労し、
体を休めて心身のリフレッシュに努めよとの、有り難い
お上の取り計らいに逆らってまで、今日も家事労働。
洗濯をし、風呂掃除をし、お米を研ぎ、洗濯物を取り込み、
たたみ、しまい、etc…。
そんな休日に改めて考えるに、家事労働に
対する嫌悪感は不思議と和らいでいた。
というか、嫌悪感を感じずにという表現は正確でない。
より厳密に表すならば、何も感じず流れとして家事労働に
勤しむオレの姿があった、いつの間にか。
当然面倒な作業であるには変わりないのであって、
進んで積極的に嬉々として取り組む類の事柄ではないが、
それが家庭生活を円満に進めるのに必要な作業である
との認識はこの1年とちょっとの結婚生活で得た貴重な教訓だ。
どうせやるならケンカする前にやっとけ、ってね。
だって、嫁を怒らせると怖いモン。
結局、オレが突き動かされるものの正体は多分、
恐怖なんだろうなぁ。みたいな。
あと、自分のアンダーシャツからオヤジと
同じ臭いがしたことが、ショックだった。
というか、おののいた。
まぁそのへんの老化に伴う体質の変化については
華麗にスルーしようと思う。
加齢臭だけにね。
それじゃ。