新・使用上の戯言

意味がない、という意味を求めて紡ぐ、無意味な言葉の連なり。

2017年02月

はいどうも、

実は医師と仕事をする機会が激増している、

使用上の注意です。

ただまぁそれは転職の結果なので、詳細については黙秘する。



で、現代日本において弁護士と並ぶ高給&高社会的地位に

君臨あそばれている医師という生き物は、当然に頭が良い。

偏差値とか暗記とかのいわゆるお勉強系頭脳は当然さることながら、

頭の回転とか概念と概念をつなげる発想とか、そういう

地頭系スキルも強い人が多い、ように思う。

とするとなんの取り柄もない、強いて言えば意味のない文章なら

延々と書き続けることができるぐらいしか胸を張って他者より秀でていると

いえるスキルを持ち合わせていないイチ小市民たるオレとしては、

やはりそこにいくばくかのコンプレックスを感じてしまうですよ。



しかも、彼らの多くはハードワークを全く厭わないし、

それを軽々と乗り越える肉体的な頑健さも持ち合わせている。

それが本音かどうかはまぁさておき、患者さんのためという理念に身を捧げ、

土日だろうが深夜だろうが早朝だろうが、必要であればいくらでも働く、人が多い。

一人不夜城、一人コンビニと謳われた前職時代のオレも裸足で国道2号線を

逃げ出すような勤務体系を楽々とやりきり、あまつさえそこから

飲めや歌えのどんちゃん騒ぎを繰り広げる始末。

中堅といっても全く不自然でない年齢の、壮年医師が当直勤務明け朝一番の

会議で切れ味鋭い解釈と洞察と直感でバシバシ快刀乱麻していくもんだから、

前夜に熟睡して頭シャッキリお目めバッチリで参加しているはずなのに

灰色のアイディアしか浮かんでこないオレ、顔面ブルーレイ。

何だこれ、っていう、劣等感。



もっと言えば医師という仕事は、本質的に苦労が多い。

医療技術は日進月歩の勢いで進化しているがゆえ、勉強は怠れない。

医師になるというのは決してゴールではなく、

むしろ終わりなき修行の旅の始まりに過ぎないわけで。

もちろん勉強していればそれで良いわけでなく、

人の命を守り、救い、慈しむタスクが連日押し寄せる。

中には理不尽なクレームをつけてくる患者さんもいて、

精神的なストレスも並大抵ではない。

だってちょっと聞いてくださいよ、旦那。

医師が診察の合間にペットボトルのお茶を飲んだとして、

それを見た患者さんが「仕事中にお茶を飲むとは何事か」

なんて言ってくるわけですぜ?

いくら何でもそれはひどいでしょ?

でも、実話なんですよ、奥さん。



そりゃね、高給もらって当たり前でっせ。

多少の役得があっても良いじゃありやせんか。

医師は辛いよ。

横で見ていてそう思う。

ただ、だからこそ、それがゆえに、

自分のショボさが強調されて凹むわけでもある。

オレも、先生方に張り合って頑張ろうっと。

対等のパートナーとして二人三脚、車の両輪になれるよう

やれるだけ頑張ってみてーよ(山崎まさよし

よし。



それじゃ。

はいどうも、

気を緩めた瞬間に1年が経過していた、

使用上の注意です。

前回の更新からまるまる1年。

お元気ですか? by 井上陽水

まぁこちらはあれから色々とありまして、

どこへ行っても置かれた場所で咲き誇るべく懸命にトライ&エラーを繰り返しつつ、

賢明な読者諸兄はもうお分かりのように結局馬車馬人生からは逃れられず。

今日も明日も明後日も、この命尽きるまでガシガシ働き続ける毎日です。

件名に「【悲報】残業規制の影響ど真ん中」とか付けかねない勢い。



それはさておき、結局のところ今を遡ることウン年。

月間残業時間が三桁オーバーも何のその。

厚労省から公的に心配してもらえる生活を送っていたあの頃と比較して、

業務として拘束される時間は確かに減ったのだ、けれども。

その内容というか内実というか実質の部分では今も結局

現場作業員のレベルを超えることができず。

若さという有限の価値をすり減らしてしまったために無理も効かず。

豪速球で鳴らした本格派のエースピッチャーが、

運動能力の衰えとともに変化球と投球術で打たせて取る技巧派へ

モデルチェンジするがごとく、社会人もレベルアップなり

場面転換なり進化なりを遂げねばならんわけで。



抜群の反射神経でことごとくエースストライカーを止めてきた

カテナチオディフェンダーだって、動体視力やら筋力やらの低下に

あわせて身体能力任せのディフェンスから洞察と読みと経験とに

裏打ちされた先読み型マジシャンディフェンダーに生まれ変わるように。

片付けても片付けても止むことのない雪のように降り積もる案件を、

またとにかく脇目も振らず片付ける毎日を卒業すべきなのですよ、オレも。

一人の大エース、絶対的守護神に頼るチームづくりは、

その大黒柱の衰えとともにやがて衰退する。

創業者というカリスマ亡き後、どれほどのベンチャー企業が生き残るのか。

いつだって誰だってどんなときだって、やっぱり人は昨日の自分より明日の自分が

賢くなったり知恵が付いたりスキルを学んだりしないといけないんです。



いつまでも、あると思うな、溢れるエナジー(字余り



手数で勝負する時代は過ぎた。

パワープレイで難局を乗り切るトレンドは終わった。

これからはNEW・オレ。

ニューオレ。

ニュレ。

一つ一つの案件のディレクションではなく、組織のディレクションを。

現場現場で辣腕を振るうプレイヤーではなく、

大所高所からパズルを組み立てるプロデューサーに。

全力疾走で駆け抜けるスプリンターから、

局面ごとのペースを変幻自在に操るマラソンランナーに。

人の成長に終わりなし。

人の進化に終わりなし。

人の革新に終わりなし。

終わりなき、ニュレ。

ニュレ。

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