はいどうも、

一応断っておきますが、

私は広告業界の人間ですよ?

使用上の注意です。

何のアピール?って言われても困るけど。



というワケで本日の戯言は「AIDMAもAISASも、自己満足か。」。

それでは早速。



いつも巡回しているブログに

広告って、なに?」というモノがある。

その中に「Aから始まらない消費活動。」という

エントリが興味深かったので、感想を。



そもそも、AIDMAとかAISASって何?っていう話からいくと・・・

そのどちらも消費者の購買行動を表現する概念で、

AIDMA』は

Attention→Interest→Desire→Memory→Action

の頭文字を取ったもの。

一方の『AISAS』は

Attention→Interest→Search→Action→Share

の頭文字を取ったものだ。

まぁそれぞれの詳細はリンク先に譲る。

とにかく、消費者が何かモノを買うときは

「気づき・発見から全てがスタートする」という

広告・マーケティングの考え方と思ってもらったら良い。



んで。



件の記事を読むまではオレ自身も、

それが本質的な結論だと思っていたし、

実際にジブンが広告をプランニングする際も

『AISAS』を意識していたワケだ。

しかし。しかしである。




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リンク先の記事にあるこの画像のように、

よく考えたら消費行動のきっかけは

Attention=気付き・発見ではなく、

問題認識だなぁ、と。

確かに、いやいや全くその通り。

消費者はいきなり「こんな商品があるんだ」なんて思わなくて、

「○○がしたいなぁ」とか「○○を解決したいなぁ」という

問題意識が起こった結果、その解決策のひとつとして

何かを買うという行動に出るもんだ、と。

「お腹空いたなぁ」とか「楽しいコトがしたいなぁ」とか。



ところがこれまでは「Attention」が頑なに信じられていたから、

4マスにせよWebにせよ「Attention Economy」なんて言われてた。

つまり、いかに消費者の注意を引くか、

気付かせるかに重点が置かれていたワケだ。

するとどうなるか。

当然“広告”の力が強くなる。

だって注意を引くのは広告の最も得意とする分野であって、

同時に最も合目的的なツールだったから。

つまり、広告代理店やクリエイティブエージェンシーの地位が

相対的にプロダクトプロバイダよりも高くなる。



で、この記事にもある通りそれは

広告側の傲慢というか思い上がりというか、

勝手な論理の押し付けにしか過ぎないなぁ、と。

結局、全てのマーケティングは“広告ありき”で

話が進んじゃってたんだなぁ、っていう。



よくよく考えてみれば広告との接触があろうとなかろうと、

本当に欲しいモノは勝手に買うモンだしね、消費者って。

あと、「こんな商品がありますよ!」っていう、

ある意味短絡的な興味惹起型の気付き広告より、

「こんな問題は抱えていませんか?」っていう

消費者の内側に入り込むアプローチの方が

より強く印象に残るのは、経験則的に知っているトコロで。



で、中でも大切だと思ったのは、

「広告=あらゆる外部刺激のOne of them」

「AIDMAとかAISASとか、概念だけが一人歩きして
 真にカスタマーセントリックな思考が欠落したらイカンよ」

っていう視点かな。

広告に携わる人間として、

こういう謙虚な考え方は大事にしておかないと、

広告ありきでモノゴトを考えちゃう可能性も、なきにしもあらず。

くわばらくわばら。



取り敢えず購買行動にせよ会員登録にせよ、

Attention万能主義は一度スッパリ忘れて、

もっとターゲットインサイトを深めた内部的な

ファイアリングポイントを探るべきなんだろうね。



以上、自戒を込めて。

たまにはマジメに広告を騙る、いやもとい、

語るのも良い経験でした。

それじゃ。

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