はいどうも、

思えば年を取ったものだ、

使用上の注意です。

最近なぜか妙に昔の記憶が蘇る。

時代はバラバラ。

自我も記憶も定かでなかった幼少時代もあれば、

無限の可能性と希望を秘めた小学生時代、

栄光と挫折と敗北感にまみれた中学生時代、

孤独と歓喜と成功を味わった高校生時代、

さらなる疎外感と友情と怠惰と淫靡に耽った大学生時代、

そして最大の挫折を経てささやかに復活した浪人時代、

新たな希望と新たな苦悩と新たな病魔に襲われた新人時代、

人生の伴侶を得て未知のストレスと喜びを抱えたこの数年と、

これまで歩んできた己の人生が走馬灯のように蘇る。

死ぬの?ねぇオレ死ぬの?

死んでたまるか。

まだやりたいことは山のようにある。

まだ欲しいものが数えきれないほどある。

まだ言いたいことが腐るほどある。

死んでたまるか。



何やら本当に死亡フラグが立ちそうな

ここまでの文章の流れだがそれはさておき。

つい最近蘇った思い出は、高校生の記憶。

当時“恋愛禁止令”が発布されていたクラブ活動で、

オレは多分人生で最も深い恋をした。

恋をすると人は変わるとよく言われるが、

今思えばあの時の自分は自分が自分でないような、

今のオレからすれば想像もつかない空想上の人格のような、

ハイテンションで繊細でナイーブで自信と不安がないまぜに

なったよく分からない言動をする、ちょっと痛い子だった。

目があっただけで喜び、話を交わしただけで歓喜し、

通学の電車でばったり出くわして二人きりの時間を過ごす

だけで昇天してしまいかねない魂の軽さ。

と同時に、冷たい素振りをされた(完全に自分の思い過ごし)

だけでこの世が終わらんばかりに嘆き悲しむガラスハート。

日々、時々刻々、感情のジェットコースターは急上昇と急下降と

回転とひねりと、たまにレールを飛び出して、暴走を続ける。



しかし。



その恋は成就することがなかった。

原因はもちろんオレにある。

恋愛初心者にありがちな発想、成功する見込みがない状況では

フラれるのが怖くてとても告白できないシンドロームに取り憑かれ、

結局「好きです」の「す」の字も言えないまま卒業を迎えたからだ。

まぁもし在学中に告白したところでフラれるであろうことは

後々判明したのだが(それはそれで悲しい)、

にしてもあの時なぜ告白しなかったのか残念でしかたがない。

今後、あの瞬間のような身を焦がすような激情と熱情と

錯誤と錯覚と妄想に囚われることはもうないだろう。

それゆえに今、後悔の波が打ち寄せては引いていく。

なぜ、玉砕覚悟で突っ込まなかったのか。

どうでも良いボケにさえ素早く的確なツッコミを入れるくせに、

どうして恋のツッコミには臆病なのか(上手いこと言った!)。



このエントリを偶然にも目にした恋に悩める諸兄たちよ。

恋愛の酸いも甘いも経験してきたオレからのアドバイスはたった一つ。

『恋をしたら臆病になれ。そして逃げろ。』だ。

しかる後、心から後悔するが良い。

泣いても喚いても、悔やんでも激昂しても、

失った時間は決して戻ってこない。

そうして心に傷を負え。

さすれば旨い酒が飲めるだろう、オレと。

さぁ、オレの仲間になれ!

みんなみんな、失恋してしまえば良いんだ!!!

ハッハー(涙目)。

それじゃ。