はいどうも、

女々しくたって良いじゃない、

使用上の注意です。

女性の風上にも置けない女々しさを誇ります。

というか、最近の男性は女性化しているらしい。

右を見ても左を見ても、やれ男性が草食化したとか、

肉食男子が減ったとか、女遊びより趣味を優先するだとか、

出世よりも堅実に金を貯めたいだとか、家庭やプライベートの安寧を

優先さたいだとかいう、男性についての報道を目にし、耳にする。

確かにウチの会社の新入社員諸君を眺め回してみても、

先輩諸氏と比べて肉食度というかガツガツ度というか、

ガメツイ度というか、その辺の指数が低い気がしないでもない。

とはいえ、そんな一部のトレンドを“男性の女性化”と言い切ってしまう

メディアのスタンスに若干の違和感を持ちつつも、これだけ色んなところで

言われれば気にしないワケにもいくまい。



というか、最近の男性は人生そのものがハードモードではなかろうか。

終身雇用・年功序列があっけなく崩れ去り、働いてさえいれば

安定が約束された時代は過去の遺物と化した。

と同時に女性の社会進出が進み、管理職・経営層にまで

女性が登場するシーンも珍しくない。

それでもなお、「男性は外に出て稼ぐべきだ」という考え方は

一定程度の社会的影響力を残しているし、女性の側でも

結婚して専業主婦になりたいという願望が(少なくとも私の周囲で)根強い。

ということは女性のうちの何割かは現実に男性にとって

労働上のライバルとして立ちはだかり、かつその一方で

何割かは男性の稼ぎに期待する層として残っているということであり、

日本的雇用慣行が崩壊して雇用が保証されないまま、女性という新たな

ライバルが増えているにも関わらず扶養義務を背負うケースが増えてきた、

ということでもある。

加えて(当然痴漢の存在が諸悪の根源であるにせよ)女性専用車両や

痴漢冤罪問題で善良なる男性は不当に権利を抑制され、映画館に行けば

レディースデーがあってもメンズデーはなく、日常生活でさえ

男性にとっての“ハードモード”が繰り広げられる毎日…。

語弊を恐れずに言えば、女性の方が優遇されるケースが増え、

それと引き換えに男性の立場が相対的に低下した。



それゆえに、男性であること自体が

彼の人生の難易度を上げている、かも知れなくて。

であれば、男性性を維持する必然性を男性が感じなくなって

男性性を敢えて誇示しない傾向が生ずるのは必然ではなかろうか。

当然、選挙権や男尊女卑思考など、女性がいわれなき差別の

被害者であったことは、これまでの歴史で証明されている。

その揺り返しとしての、男性受難であれば甘受せよとの

声があっても別段不思議ではない。

が、生物的強者としての権利を剥奪されつつある今、

その義務を「免れさせろ」というのは当然の叫びであって。

男性が男性性を捨て、よりニュートラルな立ち位置(例えば、

より女性に近い存在としての男性)に我が身を置くのも無理はない。

利益もないのに苦役を進んで甘受することほど

バカな話はないのだから。



ここで、過去の雄々しき男性性を今再び

男性が取り戻すべきか否か、という問題がある。

しかし、この社会情勢・トレンドは恐らく、

今後も維持・拡大・強化されるだろう(なんとなく)。

男性諸兄らもそう思うだろう?

であれば、諸君らはいたずらに“男らしさ”を

追求しなくても良いのである。

女々しくたって良いじゃない。

だ。

それじゃ。